たくさんの学生スポーツ選手が困っているの「膝痛」ですが、痛い場所・痛みの程度により、運動中止?運動継続?など、対応がそれぞれ異なります。
成長期の学生スポーツ選手の参考になればうれしいです。
まずは、骨の痛みから
<膝のお皿下端から指2~3本分下の「骨」痛み>
小学生(骨端線閉鎖前)から高頻度にみられます。(オスグッド・シュラッター病は、“脛骨結節”(けいこつけっせつ)と呼ばれる膝の皿の下にある骨が飛び出してくることで痛みが起こります)
症状
脛骨粗面部の膨隆(お皿下の出っ張り)と、運動時に悪化する痛み・圧痛が特徴で、ひどい時には通常の歩行でさえ痛みを訴えるようになってしまいます。
原因
発生原因には色々ありますが、広い意味での「疲労骨折」と考えて良いといわれています。
膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋(太ももの前)は、膝蓋骨(お皿)と膝蓋靭帯(お皿の下のすじ)を介して脛骨粗面(お皿下の骨)に付着しています。
したがってランニングやジャンプなどの運動によって大腿四頭筋がキュット収縮すると、膝蓋靭帯を介して脛骨粗面(お皿下の骨)に牽引(ひっぱり)力がかかることで、脛骨粗面の軟骨に分離(骨が一部はがれてしまう)が生じてしまうことがあります。
酷くなったら大変!!
この部の痛みに関して、当院では、「下半身の運動中止」の案内をさせて頂くことが多いです。
(上半身や体幹の、痛みを伴わない運動はドンドン行ってください、とくに体幹!
成長期スポーツ障害すべてに「運動中止」の御話をするわけではありません、、、御了解ください)
ここの「痛み」は運動中止により軽くなる事が多いです。しかし、再開によって再発してしまうことも多いと言われています。
復帰までの原則
まず、身体が固くなってしまっている選手が多いので、太もも・お尻周囲のストレッチングを十分に行うことです。
身体が柔らかくても、膝が痛くなってしまう選手もいます(こちらの選手の方が大変かもしれません)。
その場合には別のアプローチが必要になります。
スポーツ活動時の再発防止策
としては、衝撃吸収能の良い靴を使用し、
足アライメントの悪い人は、
足底板・インソールを装着します。
その他にも、しないといけない事はたくさんたくさんあります!(南紀鍼灸接骨院のスポーツ復帰メニューです)
症状の改善がみられない場合には、練習方法などの変更、最終的には競技種目の変更(ポジション変更を含みます)が必要な場合もあります。
病院での外科的治療も行われてきたようですが、安定した成績は得られていないようです。
成長完了後(一般に女性16歳、男性18歳前後)に遊離骨片のある例のみに骨片摘出が行われる程度だとの報告があります。
「成長痛」ではないと思います
この場合は「成長の過程で発病する痛み」ではありません。
オスグッドでは、よほどでない限り、日常生活で後遺症を残すということは少ないといわれています、、、。
ただ、スポーツを行う上ではとても問題!です。
それは痛みをかばって、動作フォームが崩れたり、他部位のケガや障害を誘発してしまうからです。
成長が止まったら治る痛みではありません!
痛みを我慢しても良いことは全くありません!
私が過去に参加した「臨床スポーツ医学会」でも、サッカー関係者の発表で「成長期サッカー選手の膝下の骨の疼痛」が発生した時点で安静・リハビリを開始しても競技復帰には約40日かかり、これが2週間我慢してしまうと競技復帰までは約90日かかる!!という発表がありました、、、。
本人やご家族の気持ち、所属チーム事情等あるかと思いますが、南紀鍼灸接骨院ではひとまず「安静」のお話をさせて頂くことが多いです(くり返しになりますが、どこの部の痛みでも運動中止や安静のお話をするわけではありませんのでご了承ください)。
少し違う視点からの一考察です。
「成長期の膝痛」種類
子供の「膝が痛い」には、いくつか原因が考えられます。
① 筋肉の疲労によるもの
② 筋腱の炎症によるもの
③ 成長軟骨由来のもの(骨の痛み) などです。
この中で①は、安静で、いつの間にか良くなる事が多いです。しかし②と③は、なかなか痛みが治らないことが多い。
②③共に「急激なストップ」「ジャンプ」「ダッシュ」などの急激な動きが多い競技に発生します。
この鑑別が、とても大切!(対処法が異なります)
なぜかと言うと、膝痛の多くの場合①②③膝周囲の痛みとして全部一緒されてしまうことが多いです。
せっかく医療機関にかかったのに、湿布をだして「運動を休んでください」「痛くなくなったら運動してください」で終わり。
これでは何の為に、、、、行ったのか分かりません、、、。
しかも、もっと酷いところは「成長痛です」で終わり、、、(成長痛ではナイ)。 「だからどうしろと言うのですか?」「具体的な対処法は?」「今後どうしたら?」、、、が聞きたい!
練習に参加する為(復帰するまで)の「期間」の目安が違います。
②膝のお皿のすぐ下の筋腱による痛み
この部での痛みも多いです。しかし骨が出っ張ってくることはありません。
見分け方
まず、圧痛点(押して痛みの出る部分)で見分けます。
②筋腱の由来の痛みでは、膝のお皿のすぐ下に圧痛点がある場合が多いです。 (お皿の上のほうに圧痛がある場合もあります) ③骨成長軟骨由来の痛みでは、筋腱の圧痛点より下の、骨の部分に圧痛点があります。
超音波観察装置でも鑑別が可能です。(南紀鍼灸接骨院にも「超音波観察装置」があります)
対策
②筋腱由来も③成長軟骨由来も、原因は大体同じ(柔軟性や筋バランスやアライメントや運動動作)です。
対策も基本的には同じように進めます。
ともに、太もも周囲やお尻の筋肉の緊張(硬い)により痛みが出ることが多いです。
まずは、この筋の緊張を緩めること!ストレッチはやはりとても大切!
患部は、炎症を起こしていますので冷やします。
練習後や入浴後は氷をを使って冷却してください(約20分x2~3セット)。 ですが、、冷やし過ぎは良くないかもしれません。
それぞれの運動量の調節
②腱と③軟骨の痛みで、違うのは運動量の調節の仕方です。
目安ですが、②筋腱由来の場合は、キチンとした施術とケアで悪化を防ぎ、練習量をあまり落とさずに行うことが可能だと考えます。
③成長軟骨の場合は、無理をしてはダメです(休んだ方が良い場合が多い)。
骨が出っ張ってきて大変なことになってしまいます。
上半身トレーニングをしたり、膝以外のトレーニング(特に体幹)は積極的に行うべきだと考えます。
また、運動上注意することは、膝が内側に入らないようにすること!
膝が内側に入ることにより、膝への負担が大きくなります(クツやインソールで調整)。
参考
お知らせ
なかなか改善しない「痛みや症状」是非ご相談ください。 痛いや辛いは本人にしか分からへんのです。
お役に立てるとうれしいです!
地域医療の一番身近な窓口を目指します。 もっと元気になりたい方募集中!
南紀鍼灸接骨院の場所は、この画像が目印! #接骨院の前が太平洋
本州最南端:和歌山:串本:国道42号線沿い:駐車場大きい:西向中学校さんの西側:お食事処「たい島」さん民宿 たい島 (taijima.jp)の東側です。
#ロケットが飛んでいくが見える鍼灸接骨院 (の予定です)
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